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生きてることは傷つくということ


 

最近、ある研修会に出ました。

それは人を援助する職業の人々が集まる研修会で、コメンテーターの先生がいました。

 

会の終わりに差しかかり先生が発言されたのが、タイトルにある「生きてる事は傷つくということ」でし

た。その場では「どうしたら自分たちが関わる人を、傷つけないように援助出来るのか」という方向で

話が進んでいたため、皆がはっとしたように感じました。


先生は続けて、私たちに出来る事はその人が傷つかずにすむようにする事ではなく、傷ついても回復

出来るように手伝う事だと語りました。


その瞬間、会場の雰囲気が一変して温度が上がったのを肌で感じました。


私自身も、自分の傷ついた体験や、私がお会いした方の傷ついたであろう体験を次々と思いだし

何とも言えない気持ちになりました。


本当に当たり前の事なのですけれど、私たちはつい忘れてしまいます。

 

目の前の困っている人に対して、小さい子どもにするように「転ばないように、けがしないように」と目

の前の石や障害物を取りのぞきます。

それは、その人のことを考えての行動ではなく、自分の心配や不安を無くすためです。

その日、改めてそれを思い出しました。


「生きてることは傷つくということ」、重みのある言葉です。


(Y・K)