2011年10月の記事一覧です。
ハートピースでも「グチからどうぞ」とお伝えしています。
では、なぜ「グチること」が良いのでしょうか?
まず一つめに、グチることで、イライラしたこと、嫌だったことで感じた
負の感情、ストレスが発散されるということが挙げられます。
聞かれたことがあるかもしれませんが、「カタルシス効果」と呼ばれるものです。
2つめに「グチる」という形で、言葉にすることで、
自分の感じていた事を、少し客観的に見られるようになることが挙げられます。
人に話している時に、ふと、「ああ、自分はこう感じていたんだ」
と思われたことはないでしょうか?
似た例でいうと、日記をつけることが良いとされる理由の一つに、
一日を自分の感覚だけにとどめず、言語化して一日を振り返ることが挙げられます。
3つめに誰かに「グチる」ことで、人から「そうだよね」などと
肯定してもらえたり、「共感」してもらえることが挙げられます。
人に肯定してもらったり、「共感」してもらえると、
自分の感じた負の感情が「自分だけじゃないんだ、分かってもらえた」
と感じることで、孤立感がなくなったり、自尊感情が回復されたりします。
私達ハートピースが「グチからはじめよう」とお伝えしているのは、
グチれるぐらい、心に健康な部分が残っているうちに、
そばにいる誰かや、利用できるものがあるのであれば、気軽に頼ってほしい、
という思いからです。
早期発見、早期治療が良いのは、身体の病心の病
どちらにとっても同じことです。
一人で悩まず、頼れるものは、どんどん頼りましょう
人を育てる、という言葉で、どのようなことを連想されましたか?
子育てでしょうか?
メンタルヘルス、EAPに関するページですので、
新しい社員の方達の育成をイメージされた方が多いかもしれません。
人を育てるということで、共通していることですが、
よく、上手く叱る方法がありますか? もしくは、上手くほめる方法がありますか?
と聞かれることがあります。
本屋などにいって、本のタイトルなどを見ていると、
叱ることと ほめること のどちらかに注目されていることが
多いように感じます。
もちろん、ほめることで、その人の出来ている所を見つける視点や、
本人が気づいていない所を評価し、伸ばすことは大切なことです。
では、何でもかんでもほめればいいのでしょうか?
時にはきちんと叱ることも大切です。
子育ての経験がある方には、思い当たるかもしれませんが、
感情的にただ怒ってしまうと、例え、相手が幼い子どもであっても、
話を聞いてくれなかったり、ただ怖いから、聞いているように見えるだけで、
何も伝わっていないことが、後で分かったりします。
怒ると、叱るは大違い
これは、子育て以外の、どんな場面でも共通することだと思います。
大事なことは、そのバランスだと思います。
有名な精神科医のウィニコットは、子育てにおいて、
「ほどほどに良い」(Good enough)ことの大切さを言っています。
仏教では「中道」という言葉があります。
相互に矛盾する極端な2つ概念の、どちらにも偏らない立場をとることです。
何事にも、バランスが大切だという事だと思います。
現在は情報社会で、環境もめまぐるしく変化しますし、
そのバランスが取りづらいのかもしれません。
私達、ハートピースでは、組織や個人において、
心のバランスがどのようになっているのか、
また、そのバランスを戻したり、良い状態で保つためのお手伝いをしています
気分が落ち込みがち、夜眠れない、などは心のサインだと言われます。
確かに、気分が落ち込む抑うつ感や、不眠などは大切な心の疲れを表すサインです。
しかし、心のサインの出方には、人によってタイプがあります。
気分の落ち込みや、眠れないなど、心、気分に出るタイプの人
胃が痛い、下痢をする、最近聞くようになった逆流性食道炎など、身体に出る人
お酒を飲みたくなる、パチンコに行きたくなるなど、行動に出る人
タイプといっても、心に出やすい人は、心に出やすいというだけで、
身体に出たり、行動に出たりすることもあります。
ただ、自分がどのタイプなのか、どういう時に、どのようなサインが出やすいのか
自覚できていると、自分の状態が把握できるので、少し意識してみると
いいかもしれません