新政権への期待
自民党への政権交代後、いわゆる『アベノミクス』効果を連日メディアが取り挙げている。私の日常生活場面では保有している株価上昇で体感する事ができるし、円安で実感する部分はガソリン価格上昇である。
経済ネタを書くつもりはないが、職域のメンタルヘルス問題では、この『社会経済問題』の影響が非常に大きい。自殺された方の要因でも1位となっている。
企業が市場での生き残りをかけて、効率化を図れば最小限の投資で最大限の効果を目標にすることになる。無駄を省く事は、大事ではあるが、無駄を一気に図 る状況は、労働者には大きな負荷となる。職場環境の変化は大きなストレスイベントであるが、そんな事を言っていたら生き残れない世界だった事は大きく間 違ってはいないと思う。その結果・・・ストレスを抱え、病気になった労働者は増加している事が様々な統計から見てとれる。
私は「人間だから病気になる事もある」という事や、「病気になっても治療して仕事ができるようになれば、また職場に戻って仕事ができる」という基本的な 考えを職場全体で共有する事が重要だと思う。最近このような基本的な考え方が様々な背景があり難しくなってきているように感じる。
冒頭の自民党総裁の安倍首相は前回総理大臣を健康上の理由から辞任した。当時は各党首から、無責任な辞任だなどと非難を浴びたが、昨年、また首相として 戻ってきた。特定の政党支持という事ではなく、安倍首相が治療し健康回復して仕事ができるようになり、再度『首相』という元の仕事に戻れた事が国の最高機 関で実現できた事に希望の光を感じたのは私だけではないように感じる。様々な要因があるとは思うが基本的な考え方の実現である。その点で応援したい。
経済状況が回復すると『市場での生き残り』の後の言葉は『コスト削減』ではなく、『将来への投資』と変わってくる。新政権には日本の限りある生産年齢層が最大の生産性を発揮できるような『将来への投資』を期待したい。
(N.I)